最終更新日 2024年1月16日
コウノトリえっちゃんの記録
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えっちゃんの成長
2009年4月22日孵化 (固体番号J0016番) メス
父親鳥J0001と母親鳥J0362の雛として誕生する。

(写真提供 コウノトリ郷公園)
父親鳥にエサをもらう雛たち。この雛の1羽がえっちゃん(J0016)です。
食欲旺盛な雛たちが2メートルもあるヘビを引っ張りあっています。

えっちゃんの母親鳥(J0362)

えっちゃんの父親鳥(J0001)

えっちゃんの姉妹(J0015とJ0017)
そして、平成21年6月29日豊岡市のセンター前から巣立ちます。
平成22年年4月1日えっちゃんが越前市に飛来
平成22年4月1日、固体番号J0008とJ0016(えっちゃん)の2羽のコウノトリが豊岡市から越前市白山地区に舞い降りました。
翌日平成22年4月2日、J0008は越前市を飛び立ちましたが、J0016(えっちゃん)は今度は越前市南部地域に移動します。
そのまま20日間、越前市南部地域に滞在し、平成22年4月22日越前市で満1才の誕生日を迎えました。
最初に飛来した白山地区から神山地区に移動し、今は王子保地区などを拠点として2ヶ月以上も滞在しています。
越前市でのえっちゃんの様子
えっちゃんが飛来してから今日までの取組み
越前市にコウノトリのえっちゃんが飛来してから住民の方々と協力してこのような取組みを行っています。
情報交換会の開催
里地里山保全団体、コウノトリ呼び戻す農法部会、鳥類保護関係者、地元区長、地元公民館職員など、関係者が集まりそれぞれがもつ情報や意見を交換します。
現在までに、4月5日、4月26日、5月28日、6月18日の4回の情報交換会を行っています。
《これまでの情報交換会での内容》
・コウノトリ目撃情報の提供先についての取り決め
・コウノトリ観察ルールの合意づくりと、それぞれの主体から住民への周知を確認
・春の農作業にむけた、戸惑いにかかる意見交換
・餌場の設置
・「コウノトリとの共生について」林武雄氏の講演と意見交換
福井新聞社コウノトリ支局にて情報交換会の様子
見守り・観察活動
飛来した翌平成22年4月2日から、コウノトリに関心を持つ鳥類保護関係者や地区住民によりコウノトリの見守り活動が行われています。
熱心な市民の方々(コウノトリの見守り隊)により、給餌取得状況、脱糞状況など、毎日、早朝からねぐらに入るまで見失わないよう切れ間無く観察がなされています。

見守り隊のプレート
餌場づくり
5月5日、減農薬の田んぼや休耕田を利用して、春日野町と大塩町に各1箇所ずつ、計2箇所コウノトリの餌場を作りました。
地域の子供や里地里山保全団体、コウノトリ呼び戻す農法部会、鳥類保護関係者、地元区長、エコ農業者などたくさんの関係者が集まり、造成した餌場に周囲からオタマジャクシなどの餌となる動物を集め、放流しました。
餌場作りの様子
餌場作りの様子
地域の子供たち
放流されたオタマジャクシ
カラス駆除の中止
田植え苗を踏み荒らすことなどから、毎年4月から5月にからすの駆除を猟友会に依頼していますが、話し合いの結果、発砲の音でコウノトリが驚かないようにと、「えっちゃん」がいる王子保地区では中止されました。
コウノトリの名称募集と命名
越前市に飛来し40日以上の長期滞在を記念し、一層親しみが広がるよう、コウノトリの名前を募集しました。
市内外から、499件の応募があり、選考の結果、越前市の「越」をひらがなにした『えっちゃん』が、親しみがあり、わかりやすい名前であることから命名しました。
コウノトリの 『えっちゃん』
特別住民票の発行
国の天然記念物コウノトリの長期滞在の記念と、越前市を飛来地に選んでくれたコウノトリのえっちゃんに感謝の気持ちを込めて、特別住民票を発行しました。
特別住民票の写しは、希望される方へ無料で交付しています。交付場所は、越前市役所第2庁舎1階、農政課の里地里山再生推進室です。
コウノトリ保護の募金活動
水辺と生き物を守る農家と市民の会では、越前市役所第2庁舎1階、農政課の里地里山再生推進室にて、コウノトリの保護のための募金を行っています。集まった募金は、コウノトリえっちゃんの餌や餌場作りのために使われます。
皆様のご協力をお願いします。
えっちゃんのお父さんお母さん情報
えっちゃんのお父さんお母さんは?
えっちゃんのお母さん(J0362)は、平成15年4月10日に孵化し、平成17年9月24日にコウノトリの郷公園から自然放鳥した最初の5羽のうちの1羽です。
飼育している約100羽のコウノトリから、まだペアになっていないもの、10歳までのもの、きついトレーニングに耐えることができそうな21羽が選ばれました。そこから2年間の野生復帰トレーニングが始まり、何回もチェックを受け、21羽の中から5羽が選ばれました。そのうちの1羽がえっちゃんのお母さんです。
野生復帰トレーニングの内容は、巣台や生け垣などを置いて、飛びあがったり降りたり、物を避けたりして、たくみに飛び回らないとぶつかってしまうように工夫した飛ぶトレーニングと、ケージの中に小川と湿地をつくり、中に生きた魚を放して、えさをとるトレーニングなどがあります。よく飛ぶか、えさは自分でとっているか、仲間とどんなふうに付き合っているかなど、細かくチェックされ、いろんな項目について点数をつけ、その点数で成績が優秀なえっちゃんのお母さんが選ばれたのです。
えっちゃんのお父さん(J0001)は、平成18年5月18日に孵化し、平成18年7月21日に祥雲寺拠点から段階的に放鳥された2羽のうちの1羽です。
えっちゃんのお母さんもお父さんもきついトレーニングに耐え、自然の中でもたくましく生きていけるコウノトリなのです。
その後平成20年から平成21年につがいを形成し、平成21年4月22日えっちゃんが産まれます。
平成17年9月24日
(えっちゃんのお母さん)の放鳥の様子
平成18年7月21日
(えっちゃんのお父さん)の放鳥の様子
(写真提供 コウノトリ郷公園)