最終更新日 2023年11月15日
家庭菜園お役立ち情報公開!第2弾!~秋野菜の準備と播種~
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家庭菜園のお役立ち情報!第2弾!
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、越前まなぼう座「家庭菜園講座(中級)」が中止となっておりますが、代わりに、みなさんの家庭菜園がより有意義なものとなるよう、お役に立つ情報をお伝えしていきます!
みなさんの菜園づくりに、是非お役立てくださいませ!
今回のテーマは「秋野菜の準備と播種」です。
秋野菜の準備と播種について
目次
1.梅雨明け後の管理ポイント
▪梅雨明け後は乾燥と強い陽射し対策です。適正な水やりが肝要です。水が作物に充分足りているか良く観察しましょう。またカボチャ、スイカ、ウリ類は直射日光で日焼けしやすくなります。ワラを被せるなど防止対策をとってください。
▪夏場は気温が35度くらいに上がってきますと、地表の浅い所の地温もそれなりに高くなってきます。さらに、作物の根が広がる地表面に直射日光が当たると地温が急速に上昇し根が弱ります。特に根の分布が浅いウリ科作物はダメージが大きくなりますので敷きワラをして地温の上昇を抑えましょう。
「カボチャの日焼け」
「水が足りていると早朝、日の出前に野菜の葉の縁に水滴が見られます。根が十分に水を吸い上げている証拠です。」
〇作物ごとの管理ポイント
▪夏野菜、特にトマト、ナス、キューリは少量ずつマメに追肥を行なうよう心掛けましょう。株あたりの追肥量は指3本でつまめる程度とし、週に2から3回与えます。あとは生育の様子を見て加減しましょう。化成肥料のやりすぎは、かえって根を傷めることになります。
▪イチゴの苗作りは梅雨の間に行います。ランナー(走出枝、親株から長く伸びた枝)を採取し、苗床に植えて10月の定植時期まで管理します。
▪サトイモとナスは特に水分を好みます。常に畝や畝間が湿った状態を保つようにしてください。
▪ショウガは直射日光で弱るので日除けを講じておきましょう。
「トマトの青枯れ病 」
〇果菜類の収穫目安
▪スイカは収穫時期が判然としないので迷い易いものです。基本は果実がピンポン大に肥大してから約38から40日後位となります。着果日を記した棒を近くに立てておきましょう。
▪カボチャは品種によりますが概ね着果してから約50日後が目安となります。着果日が分からない場合は成り首が半分以上褐変したころが目安です。
▪マクワウリは着果後35から38日頃となります。このころになると果皮がレモンイエローからオレンジがかった濃い黄色に変化しますので注意して見てください。
2.秋野菜の播種・育苗・準備
7月下旬になると秋野菜の播種が始まります。以降、順次種まきが続きます。品種によって播種期は若干異なりますが、概ね以下の通りです。
7月下旬から8月上旬 | キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなど |
8月上旬からお盆頃 | ハクサイなど |
お盆頃から8月下旬 | レタスなど |
▪秋野菜を種まきから始めると育苗期間は約1ケ月かかりますので7月下旬に入ると種まきの準備が始まります。この時期の育苗は最も暑い時期となりますので管理には充分注意しなければなりません。
▪育苗は6センチくらいのポリポットをお勧めしますが、育苗トレイやペーパーポットを使用する場合は72穴のサイズを使います。
▪管理のポイントは水やりです。快晴の日は朝晩の水やりは欠かせません。日によっては一日2から3回水やりが必要な場合もあります。ただ、夕方遅くなってからの水やりは、徒長苗の原因となり定植後の生育が劣ります。
▪次に、日差しの管理ですが日中の直射日光を当てないことです。育苗培土は、黒色のため直射日光でセルトレイ内が高温になり根が弱ってしまいます。理想的には10時頃までは光が当たり、15時頃までは半日陰が保てる所を選びましょう。日陰や寒冷紗などを利用して遮光しても良いが過度にすると徒長苗となってしまいます。
失敗しやすい事例 ・肥料のやり過ぎ ・植え込み過ぎ ・未熟堆肥は使わない ・連作の回避 |
〇秋野菜の圃場準備
▪お盆を過ぎたら圃場準備にかかります。定植予定の1週間前までに石灰(1.0から1.2キロ/10平方メートル)を施し荒起ししておきます。
▪定植4から5日前までに、以下の3種を施し、耕して整地しておきます。
- 堆肥5~1キロ/10平方メートル
- 「あさひ」など化成肥料を10平方メートルあたり1.0キロ程度
- 「BMようりん」などを0.2キロ程度
※元肥に有機化成A801、固形30号を使用する場合は2キロ程度施用して下さい。
▪近年、白菜などアブラナ科野菜にネコブ病の発生が多くなっています。出来るだけ連作を避けてください。連作となる場合は、ネビジンやフロンサイドなど土壌混和剤を施用しましょう。
▪排水が良くない圃場では出来るだけ高畝にしましょう。
「ネコブ病」
3.「園芸質問箱」
Q:キューリの根が伸びないが。
A:キューリの根は、水やりが多過ぎたり、化成肥料を多く与え過ぎたりすると傷み易くなります。キューリの状態を良く観察しましょう。
Q:スイカの収穫時期がわからない。
A:着果日から判断しますが、判らないときは、成り首に最も近い所の巻きひげが半分以上枯れてきたころを目安とします。
「スイカの収穫目安、巻きヒゲが半分くらい枯れた頃」
Q:水やりは夕方のほうがいいの?
A:日に1回なら朝に与えます。乾燥が激しい日は夕方の早めに与えます。原則、日没以降は与えません。
Q:ピーマンの尻が黒くなるのは?
A:トマトの尻腐れと同じです。原因は石灰欠乏ですが、誘因は水やりの不足ではないでしょうか。
「ピーマンの尻腐れ」
「トマトの尻腐れ」
Q:クロウリにたかるオレンジ色の虫がひどいがどうすればよいか。
A:ウリハムシです。今年は多いようです。マラソンやモスピラン、スタークルなどの農薬もありますが、なかなか効きません。幼虫はウリ類の株元を食い荒らし枯死に至らせます。光物を嫌う事から株元に銀紙を敷いたり、臭いを嫌がるタマネギの茎葉を敷き詰めたりする対策も有るようです。しかし、目の細かなネット被覆か捕虫網で根気と捕まえるしかないような気もします。
「ウリハムシ成虫、幼虫も地際部を食い荒らす」
―――――――――「お役立ち情報!第2弾」は以上となります。―――――――――
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今回のテーマは「夏野菜の管理」です。
夏野菜の管理について
目次
1.気を付けよう!夏野菜の管理ポイント
- この時期は気温も上がり野菜の生育が旺盛となります。入梅前は例年好天気が続きます。また、害虫の活動も盛んとなってきます。管理作業は早め早めに行いましょう。
- 6月に入ると梅雨を迎えます。夜温も高くなり曇天・降雨の日が多くなります。この時期は圃場の排水対策が重要になります。圃場の排水溝の手直しをしておきましょう。
また、害虫の被害と合わせて病害も多発してきます。早期発見・早期防除が基本ですが、整枝・剪定により通風採光を図ることによって病害・虫害の低減を図りましょう。
「大雨時に排水路が溢れる条件では高畝栽培を心掛けましょう。」
2.管理の要点
- 整枝
果菜類で地面を這う作物は必ず摘芯をします。摘芯することによって実成りが良くなります。
また、葉が茂り過ぎると病害虫発生の元になりますので整枝・剪定を行い風通しの良い姿にして おきましょう。また、土壌からの湿気が病気の原因となるのでワラをしっかり敷いてやりましょう。 - 追肥
実のなる野菜は花や実がついたことを確認してから行います。 1株一回当たり指4本でつまめる程度とし、7から10日おきに与えます。ただし、肥料が直接茎などに接触しないように留意しましょう。 - 防除
農薬には予防防除農薬と対処療法的な農薬があります。農薬の特性を理解して使用しましょう。 また、散布器具は噴霧器で葉裏までしっかりかけましょう。 - 排水
圃場の停滞水は野菜の根の機能を低下させます。圃場の水がスムーズに排出されるよう段取りしてください。
「トマトの尻腐れ・・・Ca不足、水やり不足も原因 」
3.「園芸お困り相談」
Q:トマトが青枯れになったらどうしたらよいか?
A:治療の方法はありません。今後連作を避けるか、接ぎ木苗を使いましょう。
Q:キューリの枝が多く出すぎて収拾がつかない。
A:キューリは下のほうから発生した脇芽が勢いよく伸びてきて過繁茂の原因となります。ですから、下から5節目までの脇芽はすべて取り去ります。6節以降の脇芽は本葉2枚程度残してその先を摘芯します。こうすることによって草姿がすっきりするとともに、順次安定した収穫が続くようになります。
Q:キューリの葉が内側に捲く
A:梅雨時期で株がある程度大きくなってきている場合に見られることがあります。これは病気ではなく根の傷みによる生育障害と思われます。一般にウリ類の根は浅く分布し弱いので、梅雨の大雨や、高温による根圏域の温度上昇により機能低下を起こしやすくなります。こうした状況で急に晴天となると葉面からの水分蒸散量を根が補いきれずに萎れが出ます。対策は不用な葉や込み入ったところの葉を摘除してやります。また、株元に敷きワラなどを行い、根域の温度が上がらないようにしてやります。
「キューリのベト病・・・葉掻きして薬剤散布 」
Q:スイカの実がつかないが?
A:毎年スイカ、カボチャ、ウリなどで実がつかないという質問があります。一つには基肥えや追肥などで、多くやり過ぎると着果し難くなります。また、親ヅルの摘芯がされていないケースも少なくありません。スイカ、カボチャは子ヅル、ウリ類は孫ヅルに着果しやすいので親ヅルの本葉4から6枚残して摘芯しましょう。
Q:カボチャにオレンジ色の虫がたかって困っている。
A:これはウリハムシです。スイカ、カボチャ、キューリ、メロンを好みます。山沿いでは飛来が多く、苗が小さいうちに食害されると以降、生育不良となってしまします。また、近くに卵をうみつけ、ウジ虫状の幼虫が土中で根を食い荒らす困った害虫です。早いうちにマラソン乳剤かマラソン粉剤を散布しておきましょう。
「ウリハ虫の成虫 」
Q: ズッキーニが梅雨の間に株元から腐ってくるが?
A:ズッキーニは株元が込み合うことと、収穫後の傷口が大きいため、雨が降り続くようになると腐りが入りやすくなります。梅雨の間は雨除けをしてやることで腐りは出にくくなり、元気よく生育します。
「ズッキーニ疫病・・・雨の時に収穫しない。」
Q:スィートコーンに虫が入って困っている。
A:防除時期は雄花の開花はじめと、雌花の絹糸抽出時期の2回、トレボン乳剤を散布します。雄花は花粉の出が終わったら切除しておきましょう。