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越前市就学前教育検討委員会

更新日 2009年9月24日 情報発信元:教育振興課

平成20年2月15日


越前市教育委員会
教育長 中島和則 殿

越前市就学前教育検討委員会
会 長  後藤 丈子


越前市就学前教育検討委員会最終報告書(提言)

 越前市就学前教育検討委員会では、越前市の就学前教育の在り方について平成19年10月に中間報告書を提出した。さらに、各地区で5回にわたって開催した「就学前教育に関する意見交換会」を経て様々な議論を踏まえ、越前市の就学前教育の在り方について次のとおり提言する。


1 はじめに
近年、少子化・核家族化の進行などを背景に社会情勢は大きく変化し、子どもたちを取り巻く環境は大きく様変わりしている。
越前市における0歳児から5歳児までの就学前の乳幼児数は、平成16年5,046名、平成17年4,966名、平成18年4,858名、平成19年4,774名と、年々減少している。また、共働き世帯の多い地域性や核家族の増加などにより、多くの保育園で定員を超えて入園希望がある一方で、幼稚園の就園率は年々低下している。(別添資料参照)
さらに、子どもたちの育ちをめぐっては、コミュニケーション能力の不足、自制心や規範意識の不足等、様々な問題点が指摘されている。
このような現状の中、これからの幼稚園・保育園に求められることは、子どもの健やかな育ちを支える専門機関としての役割であり、これまでの幼稚園・保育園の概念を超え、それぞれの良さを生かしながら連携し、一定の集団規模を確保しながら幼児教育・保育を取り巻く問題の解決を図っていくことが必要である。
   こうした認識のもと越前市の就学前教育・保育の在り方について、次の3項目について方向性をまとめた。

(1)旧市街地の幼稚園の在り方
(2)地域の実態を考慮した中での就学前教育の在り方
(3)官と民との幼保の連携の在り方

2 検討委員会の設置の経緯
   これまで、幼児教育の在り方については旧武生市において「公立幼稚園在り方研究会」「武生市幼児教育検討委員会」等で検討を重ね、武生市における公立幼稚園の再編に取り組んできた。しかし、平成17年10月の市町合併や更なる社会情勢の変化などにより、次のような新たな課題が生まれた。
・ 国から新たに「認定こども園」制度が示され、就学前の子どもたちの教育・保育を一体としてとらえる幼児教育・保育がスタートした。
・ 越前市の総合計画が策定され、実践プログラムや行財政構造改革等との整合性が必要となった。
・ これまで、幼稚園の在り方に協議が偏りがちであったが、幼稚園・保育園を一体的に捉えた視点での議論が必要となった。
   このような課題を踏まえ、幼稚園・保育園を含めた越前市全体の就学前教育の在り方について検討するため、当委員会が設置された。

3 検討課題
(1)旧市街地の幼稚園の在り方について
【背景】
○ 平成16年6月に出された「武生市公立幼稚園再編の方針」及び「武生市新公立幼稚園開設準備委員会」の報告書をうけ、3園を統合し新幼稚園(仮称中央幼稚園)建設の方針を打ち出したが、財政面や社会情勢の大きな変化などから建設が困難となっている。
○ 現在、休園となっている武生南幼稚園についての方向性を示す必要がある。
○ 幼稚園と保育園両方の機能を併せ持つ「認定こども園」が制度化されたことから、幼保一元化を視野に入れた、幼稚園・保育園の一体的な在り方を検討する必要がある。

(2)地域の実態を考慮した中での就学前教育の在り方について
【背景】
○ 公立幼稚園の配置が空白エリアになる保護者に対し、幼児教育施設の選択肢を残す必要がある。
○ 幼児教育・保育の効果を充分発揮するためには、一定の集団規模が必要となることから、園児の減少が著しい地区では、幼保一元化を視野に入れた一体的な在り方を検討する必要がある。
○ これまでの報告書等で「園児募集を行った際、園児の総数が10名を下回る見通しとなった公立幼稚園においては、休園措置を検討する。ただし、地区の実態を考慮し、必ずしも休園する事が適切でない場合もある。また、公立保育園については園児の総数が20名を下回る見通しとなった場合、隣接する幼児教育・保育施設との統合を検討する」とされている。
○ 複数の幼児教育・保育施設が存在しない地区については、幼児教育を受ける機会を保障する観点から、休園については例外とすることが適切と考えられている。

  (3)官と民との幼保の連携の在り方について
  【背景】
○ 幼稚園と保育園両方の機能を併せ持つ「認定こども園」が制度化されたことにより、幼稚園・保育園の新たな条例等の条件整備を行う必要がある。
○ 公私立幼稚園・保育園が混在している地区については、官と民が連携し、地区の幼児教育・保育を担っていくことが必要である。
○ 私立幼稚園・保育園の存在を充分に尊重することを基本とする。

4 地区別意見交換会の実施
中間報告書の内容を踏まえ、5回にわたり意見交換会を実施した。実施地区については、先に示された3つの検討課題の方向性を協議するにあたり地域の意見を把握することが必要と考えられる地区とした。地区別意見交換会での意見の概要は別添(資料4)のとおりである。
  
地区の現状と意見交換会を踏まえての方向性
【東・西・南地区】
 現 状
3つの地区内に公立幼稚園3園・私立幼稚園が3園・公立保育園2園・私立
保育園6園が設置されているが、ドーナツ化現象により東・西地区は人口減少が進み、特に公立幼稚園の定員割れが著しい。
 また、平成17年に打ち出された(仮称)中央幼稚園建設に関して課題が残されている。
方向性
 (仮称)中央幼稚園建設計画中止の経緯や武生南幼稚園の休園など市民に対する説明が不十分であったため、不安を持つ市民に対して説明責任を果たす必要がある。
    また、少子化は現実の問題であることから、今後の乳幼児数と幼稚園・保育園の施設数のバランスや中長期的な人口推移を考慮した上で、幼稚園の統合並びに幼保一体化を推進すべきである。

【味真野地区】
現 状
地区内に公立幼稚園1園と私立保育園2園が設置されているが、公立幼稚園の就園率が大きく減少している。教育委員会の示した方針から幼稚園の一時休園措置も検討されたが、現在は継続して保育が行われている状況である。
   方向性
味真野幼稚園における3歳児就園を希望する声に対して、方向を示す必要がある。今後は、幼稚園・保育園の存続問題の観点を超えて、子どもたちの育ちにとって何が必要かを地区と共に考えていくことが重要である。

【白山地区】 
 現 状
公立幼稚園1園と私立保育園1園が設置されているが、乳幼児数の減少から、幼稚園児数は10名の維持が困難になりつつある。また、山間部の広い面積を有した地区であり、幼稚園・保育園の距離が離れて設置されている。
方向性
白山幼稚園における3歳児就園を希望する声に対して、方向を示す必要があ
る。幼稚園と保育園が離れた距離にあることや、公立と私立であることなどの
実情から、幼稚園・保育園の共存を望む意見が多いことを考慮した上で、子どもたちの育ちにとって何が大切であるか話し合いを進めることが必要である。

【粟田部地区】
 現 状
  公立幼稚園、公立保育園及び私立保育園が各1園ずつ設置されているが、乳幼児数の減少傾向があり、幼稚園の就園率が大きく低下している。また、公立保育園の園舎の老朽化が進み、施設改修が必要となっている。
方向性
これまで、保護者と市が話し合いを重ねてきた経緯から、幼保一体化については関心が深い地区であり、子どもたちの育ちにとっての良い面を提示しつつ、公立・私立を問わず幼保一体化について具体的に考えていく時期にきている。


  【服間地区】
  現 状
山間の谷あいごとに集落を形成している地区内に、公立幼稚園1園と公立保育園1園が隣接して設置されているが、人口減少から、幼稚園・保育園共に同一年齢による集団の確保が困難になってきている。また、保育園舎の老朽化が進んでいる。
   方向性
地区にとって、保育園・幼稚園は共に小学校同様に大切なものである。地区の衰退につながるのではないかという不安を生じないよう、今後は、具体的な幼保一体化の在り方を地区の意見をよく聞き、意向を反映させながら打ち出していくことが大切である。

5 検討課題別の提言

  検討課題(1)旧市街地の幼稚園の在り方について
    平成19年度に建設が計画されていた (仮称)中央幼稚園については、その建設が困難となった経緯や武生南幼稚園の休園措置について説明すべきである。その上で、旧市街地の公立幼稚園の統合・再編について地域の実情を考慮して進めていくことが望ましい。
今後、幼稚園の園児数がさらに減少することも予想されるが、公立幼稚園における一定の集団規模の確保が困難になった場合は、(仮称)中央幼稚園建設基本構想策定調査委員会の報告書に示されている基本構想も踏まえ、幼保一体化を視野に入れた在り方について検討することが必要である。


検討課題(2)地域の実態を考慮した中での就学前教育の在り方について
   それぞれの地域で、これまで幼稚園・保育園が幼児教育・保育の重要な役割を担ってきたことを踏まえ、さらに、少子化や保護者の就労形態の多様化など社会情勢の変化、財政状況を考え合わせながら、公立・私立、幼稚園・保育園を問わず地域の中で就学前教育・保育の機会を保障していくことが必要である。
また、幼稚園と保育園については、それぞれの施設が担ってきた役割に違いは
  あっても豊かな人間性を持った子どもの育成という同じ目標に沿って教育・保育
  が行われるべきである。


検討課題(3)官と民との幼保の連携の在り方について
   少子化が進み、公立と私立が混在している地区においては官と民とが連携し、関係者が知恵を出し合いながら共に地区の幼児教育・保育を担っていくことが重要である。また、取組みによっては、越前市としての新たな幼保連携の制度を整えていくことが必要である。

6 おわりに
   越前市の就学前教育を考えていくにあたっては、就学前教育の充実を基本に保護者のニーズや社会的状況また国の動向も考慮し、子どもたちの健やかな育ちや発達の視点にたって対応していくことが必要であり、幼稚園と保育園及び公立と私立がこれまで以上に連携していくことが大切である。
今後、市並びに教育委員会においては、本報告書を尊重の上、関係各部課との緊密な連携を図りながら地域住民との話し合いを積極的に行い、地域の実態にあったよりよい幼児教育・保育の提供を可能にするような取組みを進めていくよう提言する。

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