最終更新日 2023年11月14日
ロタウイルス感染症の定期予防接種について
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令和2年10月1日より、ロタウイルス感染症の定期予防接種が開始されました。
対象は、令和2年8月1日以降に生まれたお子さんです。
※令和2年9月30日以前に接種している場合は、任意接種(自費)扱いになります。
※一部の接種を任意接種として行った場合は、残りの接種を定期接種として扱います。
予診票について
令和2年8から9月生まれの方には、生後1月から1月半頃に、生後2か月から接種を開始する予防接種案内通知と併せて個別に送付しました。
10月以降生まれの方は、出生届を提出していただく際にお渡しする出生パックに同封しています。
ロタウイルス胃腸炎とは
ロタウイルスによって感染する急性の胃腸炎で、乳幼児期(0から6歳頃)にかかりやすい病気です。感染力が非常に強く、激しい下痢や嘔吐を引き起こします。また、下痢、嘔吐に伴う脱水や合併症での入院のリスクが高く、5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40から50パーセント前後はロタウイルスが原因です。特に、初めてロタウイルスに感染したときは重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響を及ぼすこともあり、注意が必要です。生後すぐに感染する場合もあるので、ワクチンの接種は早い時期に完了させる必要があります。
ワクチンについて
ロタウイルスワクチンは2種類あり、どちらも口から飲む生ワクチン(弱毒化したウイルス)です。
2種類のワクチンの予防効果や安全性に差はありませんが、接種回数が異なりますので、他のワクチンの接種スケジュールなども考慮しながら、医療機関と相談してどちらかのワクチンを選択してください。
原則、途中でワクチンの種類を変更することはできませんので、最初に接種したワクチンを2回目以降も接種します。
ワクチン名 | ロタリックス(1価) | ロタテック(5価) |
接種時期 |
出生6週0日後から出生24週0日後 (約5か月半) |
出生6週0日後から出生32週0日後 (約7か月半) |
初回接種の標準的接種期間:生後2月から出生14週6日後まで |
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接種回数 | 27日以上の間隔をあけて2回経口接種 | 27日以上の間隔をあけて3回経口接種 |
接種量 | 1.5ミリリットル | 2ミリリットル |
・出生〇日後、出生〇週〇日後は、出生日の翌日を1日後として算出します。
・出生6週0日後・・・生まれてから6回目の同じ曜日
・出生14週6日後・・・生まれてから15回目の同じ曜日の1日前
・生後2月・・・生まれてから翌々月の同日の前日(翌々月に同日となる日が存在しない場合は、翌々月の最後の日に生後2月に至ったことになります。)
ワクチンを接種する前
赤ちゃんは、お腹がいっぱいだと上手くワクチンを飲めない場合がありますので、接種前30分ほどは授乳を控えることをおすすめします。また、ワクチンを上手く飲めなかったり、吐いたりしても、少量飲み込んでいれば一定の効果があることから、再度接種する必要はありません。
ワクチン接種後1から2週間は「腸重積症」に注意しましょう
腸重積症とは、腸の一部が隣接する腸管にはまり込む病気です。腸の血流が悪くなることで、腸の組織に障害を起こすことがあるため、速やかな治療が必要です。
ワクチン接種から1から2週間くらいまでが特に発症のリスクが高まると言われています。
接種後に、腸重積症が疑われる症状(泣いたり不機嫌になったりを繰り返す、嘔吐を繰り返す、ぐったりして顔色が悪くなる、血便が出る)が1つでも現れた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
腸重積症は、ロタウイルスワクチンの接種に関わらず、乳幼児がり患することのある疾患で、まれな病気ではありません。