平成22年仕事始め式 市長訓示
新年明けましておめでとうございます。
今年も雪模様の正月となりましたが、職員の皆さんには、お健やかに新春をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
また、昨年は、それぞれの部署で市政発展のためにご尽力を頂き、誠にご苦労様でした。
さて、4年前に「初代の越前市長」に就任して以来、私は、住民相互の融和と、旧市町の一体感の醸成を第一に、「三位一体の改革」に伴う地方自治体の厳しい財政状況と人口減少時代の到来を踏まえ、「自立」と「協働」を基本理念に、「元気な自立都市 越前」の創造に向け、「まちづくりの5本の柱」に基づく施策の推進に全力を傾注してまいりました。
特に、昨年は、一昨年の秋以降の世界的な景気後退に伴い、市民の間に雇用や生活に対する不安が広がっていたことから、市民生活に直結する学校耐震化の促進や、道路・下水道の整備を柱とする積極的な経済・雇用対策を推進するとともに、「食と農の創造条例」の制定、「地域福祉計画」等の策定、公用車への電気自動車の導入、「コウノトリ呼び戻す農法米」の生産と販売、日本サッカー協会との協定に基づく「夢の教室」の開催など、農業や環境、福祉や教育の分野で、本市の独自性を強く発揮した1年であったと考えています。
本年も、本市を取り巻く環境は依然として厳しいものが予想されますが、日本を覆う閉塞感を打破する本物のまちづくりを、この越前市から進めてまいりたいと決意しています。
そのヒントとなる一節を、最近読んだ松下幸之助先生に関する書物の中から、ご紹介したいと思います。
「人間が行き詰まる時は、どういう時か分かるか」。との問い掛けに、松下先生は次のように答えられています。
「自分さえ良ければいい、目先さえ良ければいいと考え始めた時や。自分のことしか考えられなくなったら、人間は必ず行き詰まるんや」。
それは、「真理に反しているからや」と述べられています。
すなわち、現在、日本を覆っている閉塞感は、近年、日本人が目先の利益に踊らされ、短期的な成果を追い求め過ぎた結果、他人を思いやる心を失い、自然との共生を軽視してきたことに大きな要因があった、と私は考えるものです。
そこで、今こそ、長期的な視点に立って「人づくり、ものづくり、まちづくり」に全力で取り組み、越前市の基盤をより強固なものにしていきたいと決意しています。
具体的には、(1)国府の歴史や文化を大切に継承し、夢を育む教育をさらに推進すること、(2)産業と環境との融合を進め、福井県第一のものづくり技術に一層の磨きをかけること、(3)コウノトリが再び飛来することを夢見て、環境調和型農業や里地里山の保全再生に力を注ぐことなど、「人と人との絆づくり」や「自然との共生」を重視した、安定感と安心感のある市政を目指してまいります。
併せて、こうした施策の着実な推進を図るために、全職員が当たり前のことを当たり前に取り組む風土を、庁内に築いていきたいと考えています。
一人ひとりの職員の小さな実践の積み重ねが、結果として大きな成果を生み出し、確実に市政の発展につながっていくと確信するからであります。
例えば、市役所においては、来庁される市民に対してはもちろん、職員同士が必ず挨拶を交わす運動を本年より積極的に展開してまいります。
たとえ相手が挨拶をしなくても、皆さんから率先して挨拶を行うように、一人ひとりが心掛けて下さい。
こうした取組みを通して、一人ひとりの職員を大切にする温かい気風が庁内に醸成され、一人ひとりの市民を大切にする温かい施策の推進につながっていくと、私は信じています。
また、将来の越前市を担う中堅・若手職員の育成を図るために、昨年度より
本年も、政治信条である「現地現場主義」をモットーに、市内各地をできる限り訪問し、「地域ミーティング」や「夢・まちづくりトーク」を開催するなど、引き続き市民との対話を重視し、市民の目線に立った市政運営を、職員の皆さんと一丸となって進めてまいります。
何とぞ、職員の皆さんも、越前市の将来に大きな夢を描き、それぞれの部署で職務に精励されるとともに、「現地現場主義」の実践を通して、市民のニーズを的確に汲み取り、本年も市民の期待に応えて市政の発展にご尽力を頂きますようお願いします。
結びに、皆さんが心身ともに健康で、市民福祉の向上のために大いに活躍されることを祈念して、平成22年の「仕事始め式」の訓示とします。
本年も、よろしくお願い致します。



